育休を活用する方法

男の育休に反対する会社や上司がしてくる仕打ち、行動

育休を取得する上での一番の敵は上司や会社になる。
育休を取りたい私達にはそれらの障壁を超えなければならない。
超えるためにはまず相手がどのような手段で攻撃をしてくるかを知らなくてはならないのでまとめた。

それは、

  • 人格否定
  • 不利益の押しつけ
  • 同情による罪悪感
  • メリットの提示

だ。
詳しく紹介する。

育休を反対する会社と上司の4つのパターン

育休を反対する相手を考え整理する上で私は4つのパターンがあると考える。
それを図式化したのがこちらだ。

育休反対のパターン


タテ・ヨコの2軸を設定した4象限で考える。
タテ軸は:無知か有知か
ヨコ軸は:感情的かロジカルか
を置く。

「タテ軸:無知か有知か」は育休の制度知っているかや、ハラスメントやダイバーシティの考えをどれだけ理解しているかだ。
理解しているかであって、同意しているかは別問題だ。
というか、同意していない奴がであろう。
同意しているならば、育休に反対してくることはない。

「ヨコ軸:感情的かロジカルか」は上司や会社の担当者が感情的に考え動くか、ロジカルに考え動くかだ。
これは対人コミュニケーションや、性格診断などでよくあるのでわかりやすいと思う。

これらを考えると4つのパターンが出来上がる。

  • 1,無知×感情的
  • 2,無知×ロジカル
  • 3,有知×感情的
  • 4,有知でロジカル

となる。
それぞれのパターンでどのような反対をしてくるかをまとめた。

1,無知×感情的|人格否定

このタイプがしてくることは人格否定だ。
無知ゆえに育休取得が法律で定められていることを知らないし、それに関するハラスメントも違法になることを知らない。
感情の赴くままに、後先を考えずその場で思いついた罵詈雑言を吐いてくる。

例えば

  • 育休を取るなんてふざけたことを言ってるんじゃねぇ
  • そんなの認められるわけないだろ
  • 俺が子供を産んだ時はそんなのなかったんだから子育てくらい女にやらせろ
  • 育休なんて甘えたことを言うな

などだ。

このタイプと向き合うのはきつい。
心が荒む。
相手は育休を取ろうとするものを怯えさせ、その気持ちをくじいてくくるからだ。
多くの会社員は上司に逆らうことができないので、その立場を利用して部下(あなた)に好き放題行ってくる。
気の弱い人や、育休を取る決心が弱い人は挫けてしまうので要注意だ。

しかしながら上司がこのタイプだったら幸運だと思おう。
なぜなら、こういうタイプこそ最も御しやすいからだ。
行動パターンは読みやすいし、何を言ったかも後で覚えていない。
人事部に報告したり、裁判所に訴えたり反撃しやすい。
こういうタイプは自分がルールを知ればそれだけで勝てる。
大体はポケットに忍ばせたスマートフォンで相手の発言を録音して、それを然るべき相手に証拠して提示すれば終わる。
あなたは育休を獲得し、相手は左遷、もしくは降格させられる。

2,無知×ロジカル|不利益の押しつけ

このタイプは滔々と嫌味を言ってくる。
無知ゆえに育休取得やハラスメントのルールも知らない。
その上で、あなたが育休を取ることの会社や上司自身への不利益を吐いてくる。

無知でロジカルとは自分ルールが強すぎる場合が多い。

例えば

  • お前が休むことで他の奴らの仕事が増える、100万円の損失が出る
  • プロジェクトの進捗が遅れて会社やメンバーにマイナスの影響が出る
  • 今までにお前の教育にコストがかかっているけど、それをどう責任取るつもりが

などだ。

そもそも返答に困るような質問をしてきて、苦し紛れにした回答の重箱の角をつついてくる。
そうやって育休を取る者の心を枯らし、気力を奪っていく。
やはり気力の弱い人や、淡々とした詰められかたが苦手な人は要注意だ。

これらも、知識がなく自分のことしか考えていない。
相手のペースにハマると大災害だ。
無知ゆえのハラスメントはしがちなのでそこで反撃しよう。

3,有知×ロジカル|メリットの提示

このタイプはあなたのメリットを伝える。
育休を取らないメリットだ。

「子供が産まれておめでとう」「嬉しいな」「子供を育てるのは大変だけど人生にとっては素晴らしいぞ」と前置きをする。
その後に「でもお前の人生に大事かもしれないのちょっと気になることがあって……」と続けてくる。

  • 育休を取ってブランクが空くことでキャリアにマイナスになるんじゃないか
  • 給料が下がるが生活は厳しくなるぞ。 子育て、保育園など負担は増える。それをしっかり支えてやったほうがいいだろ
  • 今は素晴らしい働きをしているから評価も上げてボーナスももらえるように動いていたでもここで休むとそれはできない。今の頑張りが無駄になってしまう

自分のキャリアや将来を誠実に考えてくれた上でのアドバイスのように聞こえる。
さらにロジックも通っている。
言っていることに間違いや矛盾もない。
相手が正しく思えてくる。

しかし、彼らはあなたが育休を取らないことで得られるメリットには触れない。
業務の割当や手続きに頭を悩ませなくていいし、他の社員も同様に育休をとったり何か要求を言ったら通ると思われたら示しがつかなくなるなどを裏では考えている。
それを知れば、相手が正しくも誠実ではないことに気付ける。

最後にもうひとつ。
自分の決断に責任を持とう。
あなたは育休を取ると決断したはずた。
そこにはあなたなりの思考があり、葛藤があり、自分自身を見直し、家族の顔を見て下した決断だ。
それはあなたにとって価値があるし、あなたにだけ価値のあることだ。
周りの正しさと比較してはいけない、絶対的な価値があることだ。
ここはぶれちゃいかん。突き通そう。先はどうなるかわからんが自分のケツは自分で拭こう。
自分の決断に責任を持つことは自分の人生に責任を持つことだから。

4,有知×感情的|同情による罪悪感

ここから有知になる。
有知と無知の差として、有知は法律やコンプライアンス的な間違いをしない。
個人としてではなくて、会社の一員としてルールを知った上であなたとコミュニケーションをとってくる。

このタイプは感情に訴えかけてくる。
協力、美徳、誠実、など美しい言葉を使い、それに従わないのが、悪のように振る舞う。

  • 今までもこの部署を支えてくれていたお前がいなくなると困る
  • 俺は活躍を見ていて来期にはもっと重要な地ごとを任せようとしていた
  • 会社も期待しているので内々で異動の話がある。これは栄転だ

正直に言うと、これを言われると気持ちがいい。
会社員をやっていると普段褒められることもなしい、期待をかけらることも稀だろう。
きっとあなたの心は砂漠が水を求めるように承認の言葉が欲しいはずた。
それが来る。
実際に言われたことがない人は嘘だと思うかもしれないが、悦に入る。
脳みそから幸せ物質がバシャバシャ吹き出す。
あんなに考えて決心をした育休の取得を諦めるほどだ。

それに負けてはいけない。
舌触りのいい言葉ほど、裏にがあるのが世の常だ。
その言葉の嘘か真を見極めなくてはいけないし、大抵の場合はそれは嘘なのだ。
相手が本当にあなたなの幸せを思っているかは口から出ている言葉より、今までの行動が示しているのだから。
良薬が口に苦いのならば、劇薬は甘くて旨いのだ。

育休反対派の上司や会社の考えや行動を知っておけ

以上、育休を取らせたくない反対派がどのような考えを持っていて、あなたに育休を取らせないためにどのような行動をしてくるかをまとめた。

自分で書いてなんだが、実際にあなたが育休をとる意思表示をした時にどんな対応をされるかは分からない。
でもこの記事にあるような対応をされる可能性があるということを頭の片隅に入れといて貰えれば絶対に役に立つ。

育休取得における敵を一緒に攻略していこう!